カルマー導入から16年 賠償事故は1件も起きていません
こう語ってくれたのは、(公社)枚方市シルバー人材センターの植田健作氏。
スーパーカルマーを導入するに至った経緯と、導入後の取り組みに関して取材した。
公益社団法人 枚方市シルバー人材センター
安全就業推進委員 植田 健作 氏
Q. スーパーカルマーを導入するまでの経緯を教えてください。
A. 元々、枚方市シルバーの草刈りと言えば「手刈り」が中心でした。請負量が順調に増加する一方、2001年頃には手刈りで請け負える作業量に限界を感じていました。
もちろん「刈払機」を使った機械除草をする方法も知っていましたが、安全性に不安がありました。
そこで、いかに安全に機械除草ができるかを、センター職員と会員とが手分けして、販売店やインターネットなど様々な方法で調べたところ、ある会員が「スーパーカルマー」のカタログを持ってきたのです。メーカー名も製品も聞いたことがなく、初めは半信半疑でしたので、機械除草の経験がある会員協力のもと、テストをしてみることにしました。
作業現場では、実際の危険を想定して障害物の多い場所で実験しました。テストを始めた早々に、「飛び石がほとんどない」「キックバックがない」といった特徴がすぐに実感できましたので、本格導入まで時間はかかりませんでした。
Q. 本格導入にあたって苦労された点を教えてください
A. スーパーカルマーの安全性にはテスト段階で既に確信を持っていましたので、苦労した点はあまり記憶にありません(笑)。強いて言えば、スーパーカルマーがチップソー、ナイロンコードに比べ、「重量が重い」「効率が悪い」ため、不満や使用を嫌がる会員が出てきた点です。しかし、センター側としては、「安全作業は絶対条件」です。当センターでは、「安全面を第一に考え、機械除草はカルマーだけを使う」が原点でスタートしました。他センターでチップソーやナイロンコードの使用で「飛び石」による損害賠償事故が多発していることも知っていましたし、事故を起こさない為の取り組みは会員の皆様を守ることに直結します。この事を考えると、決して原点から逸れてはいけないと思いながら、会員の皆様と粘り強く取り組んでいきました。
Q. 最後に、「安全」に対してのお考えと、今後の取り組みに関してお聞かせください。
A. 枚方市シルバーはカルマー導入後、16年間賠償事故が発生していません。この成果には全国各地からお褒めの言葉を頂きます。確かに当センターにとっても誇れる成果なのですが、地域社会への貢献を本分とするシルバーにとって「事故はゼロで当たり前」です。賠償事故を頻発させることは、貢献ではなくご迷惑をおかけする以外のなにものでもありません。当センターでは、今後も事務局が自信をもって「安全である」と言える就業内容を確保するため、事務局自体が常に安全に対しての意識を高める努力を怠ってはならないと考えています。
(公社)枚方市シルバー人材センター
所在地:〒573-0027 大阪府枚方市大垣内町3丁目14−1
WEB:http://e14ea58r.ec-net.jp/
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